誰もが頭を抱える「イヤイヤ期」

誰もが頭を抱える「イヤイヤ期」


魔の2歳児ともいわれるイヤイヤ期。英語でも「Terrible twos」と呼ばれているくらい世界共通の親の悩み事ですね。

では、そんなイヤイヤ期はいつからいつまで続くのでしょうか。

どうして子どもはイヤイヤするのか、その原因や子どもの心理をお伝えしたいと思います。


イヤイヤ期って?


子どもが2歳前後になると、まだまだ上手くできないのに、何でも自分でやりたがり、親の言うことにはなんでも「イヤ」と返してきます。

私の2歳の息子も現在(21年)まさに「イヤイヤ期」にあり、「ご飯食べる?」「いや!」「じゃあもう食べないの?」「いや!」と何を言っても同じ返事が返ってくるばかり。

一度イヤイヤが始まると、何を言ってももう手をつけられなくなり、時には「イヤー」と大泣きされ困ってしまうこともあります。

どんなに質問を変え、聞き方を変えても「いや!」としか返さないので、我が子を話の通じない宇宙人のように感じることさえあります。

何に対しても「いや!」と答えることから、この時期は「イヤイヤ期」と呼ばれています。

一度イヤイヤが始まるとママやパパにとっては、本当に対応に困る時期ですよね。

私自身もそうですし、保育士としてさまざまな親御さんの悩みと向き合ってきた中で、特に相談が多かった事項でもありました。

とっても大変な時期だけれども、子どもにとってはとっても大切な時期でもあります。

子どものことを考えると叱らないほうがいいのはわかっている。

だけどどう対応していいのか、子どもが何をしたいのかがわからなくて悩んでしまう方が多いように思います。


いつまで続くの?


ではイヤイヤ期はいつまで続くのでしょうか。

イヤイヤ期は、早い子で1歳半頃から始まり4歳ごろまでには段々と収まることが多いようです。
ただ、子どもによっては、もっと長く続いたり、個人差が大きいものです。

4、5歳まで続く子どももいれば、中にはイヤイヤ期はなかったという子どももいます。

長いから悪い、短いから良いというわけでは決してありません。

イヤイヤ期真っ只中にいる方からすると、先の見えないトンネルのように感じるかもしれませんが、終わりは必ずやってきます!

その子にとって必要な成長過程なんだと思ってください。

私もこの子は今ぐんと成長に向かっているんだと自分に言い聞かせるようにしています。


どんな時にイヤイヤがおこるの?


いくら必要な成長過程なんだと理解しようとしても、どうしてイヤイヤ言っているのかわからなければ理解してあげられないですよね。

イヤイヤが始まる原因はどこにあるのか見ていきたいと思います。

2歳前後に自我が芽生えそれが強くなることによりおこるイヤイヤ期。

子どもは自分の中にある決まりごとを貫こうとするからイヤイヤが始まるのです。

例えば朝の身支度の時間。いつもなら子どもが自分で靴を選び履いていますが、今日は時間がありません。

そんな時どうしますか?

「ごめんね、今日は時間がないから、こっちにして」と子どもから靴をさっと取り上げ、さっと履かせてしまっていませんか?

そんな時に子どもは「イヤだ、自分で!イヤだー」と大泣きをしてしまうのです。

こうなってからではもうどうにもなりません。

そんなにやりたいならと靴を脱がせ、さぁどうぞと渡してももう遅いのです。

もう何を言ってもダメ、お手上げ状態といった経験が誰にでもあるのではないかと思います。

子どもはある年齢になると「秩序」を学び始め、それを一つ一つ達成していくことに喜びを感じるようになります。

毎朝起きてから、保育園に行くまでに自分が行う準備の工程を頭にインプットし、そのインプットされた工程通りに行動をしようとするのです。

しかしそこでイレギュラー(自分で靴を履けなかった)が起こると子どもはパニックになります。

大人でも計画していたことが大きく崩れると一瞬焦ったり、不安になったりしますよね?

そんなに小さなことで?と思ってしまうかもしれませんが、子どもにとっては一大事なのです。

子どもには崩れた計画をどう立て直していいかすぐに判断をするための経験が少ないため、すぐに気持ちを切り替えることが難しいのです。


どう対応したらいいの?


理想としては、子どもが「秩序」を貫き、できたという満足感を満たしてあげらるように、充分な時間を確保してあげることが必要です。

とはいえ実際には寝坊してしまったり、子どものお支度に思ったより時間がかかったり、さぁ出発と思ったらうんちが漏れてしまって再度おむつ替えが必要になったりとなかなか思うように時間が確保できないのが現実ですよね。



子どもに全てを自分でやらせてあげられない、そんな時には、事前に説明し声をかけておくことが重要です。

「今日はお時間がないから、お着替えはやって欲しいけど、靴を履くのはママ(パパ)がお手伝いしてもいいかな?」などと声かけてみてください。どうしていつもと工程が違うのか、どこがいつもと違うのかをわかっておくだけで子どももパニックを起こしにくくなります。

それでも「自分でやりたい」と返ってくる場合には「ママ(パパ)もお仕事に遅れると困っちゃうから助けてくれる?」などと伝えてみてください。

大好きなママ(パパ)を困らせたいと思う子どもはいないはずです、自分の行動がママ(パパ)の助けになるんだと思うと嬉しくなりお手伝いさせてくれると思います。

その後靴を履かせ終わった際には、ありがとうをたくさん伝えてあげてください。



それから、この先に起こる過程の中で子どもが簡単に達成できること(エレベーターのボタンを押す、保育園のインターホンを押す)をお願いしてみるのもいいかもしれません。

このようにどうしていつもと違うのかを伝えたり、違う方法で子どものできた!を満たしてあげることで「イヤイヤ」につながることは解消されるかと思います。




ちなみに我が家で起こった、ご飯を食べる、食べないのイヤイヤは、私が間違えて、お兄ちゃんがいつも使っているお皿にご飯を盛り付けて、次男に出したためにおこったものでした。

次男がいつも使っているお皿に盛り付け直したら、スッと機嫌がよくなり食べ始めました。

2歳くらいの子どもって、これが自分の物!という所有の意識も強くなるんですよね。



「どっちでもいいじゃんよ。」が私の本音ですが、、、そうはいきません。

反省ですね。。お皿を変える場合には、事前に説明することを心がけて。。

Yuna モンテッソーリ教育を取り入れている保育園にて、保育士として6年間勤務。現在は、別の小規模保育園にて勤務。私生活では、5歳と3歳の男の子のママ。 保育士として学び・培った知識と経験から「子育てのプロ」と呼ばれつつも、実際の我が子の子育ての中におこる違いと現実に悩み、奮闘する日々。 保育士、2児の親として、自分の悩みやさまざまな親御さんの悩みに向き合ってきましたが、同じ悩みを持つ方々のの不安が少しでも軽くなればいいなと思い、より広く発信できるブログを始めました。 子どもに関する相談で多かったテーマや、モンテソーリ教育についてなどを、私の視点でお伝えしています。 教科書通りにはいかない、教科書通りでなくていい!をお伝えできたらいいなと思います。

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