0歳から1歳までの発達
0歳から1歳までの発達
日々ぐんぐんと成長していく0歳児の赤ちゃん。
しかしまだ言葉も話せないので、泣いてばかり•••
なんで泣いているのかわからないというママやパパも多いのではないでしょうか。
0歳児の赤ちゃんの発達や関わり方のポイントをお伝えできればと思います。
各月齢の心と体の発達
生後1ヶ月
体の発達
・生後10日前後は一時的に体重減少がありますが、その後は週に250g程度の体重が増えていきます
・内臓が未発達なので1日におしっこ20回、うんち5回前後の排泄があります
・ほとんどの時間を寝て過ごしていて、昼夜の区別はまだついていません
・ママの声が聞き分けられるようになってきます
心の発達
・とにかく不快な感情を泣いて表現します
・追視(モノを目で追う)が徐々にできるようになります
・こちらの働きかけに手を握ったり、足を縮めるなどして反応を示します
生後2ヶ月
体の発達
・筋肉が発達してくるので手足をバタバタと活発に動かすようになります
・「アー」「ウー」といったクーイングが盛んになってきます
心の発達
・目だけでなく顔を動かして追視をするようになります
・音を聞いたりものを見て嬉しそうにします
生後3ヶ月
体の発達
・だんだんと視野がはっきりしてきます
・手足を良く動かすようになる
心の発達
・笑う、泣くの表情が豊かになる
・音がする方向に顔を向けるようになる
・握りしめた拳をずっと見つめていたと思ったら、パクっと口に入れるなど自分の体の存在に気づき始めます(ハンドリガード)
生後4ヶ月
体の発達
・首がすわりはじめ、腹ばいにすると首を上げることができるようになります
・ガラガラなどを握れるようになり、バタバタと動かし音を楽しみます
心の発達
・興味のあるものを見つめたり音のする方を見つめて聞いたりします
・あやされると声を出して笑い、嬉しそうな様子を見せます
生後5ヶ月
体の発達
・体をねじる動きから寝返りが打てるようになります
・起きている時間が徐々に長くなります
心の発達
・目で見ているおもちゃに手を伸ばすことができるようになる
・大人が食べているものに興味を示すようになります
生後6ヶ月
体の発達
・夜間の授乳がなくなり昼夜の区別がでてきます
・離乳食を開始する時期となります
・早い子は歯が生えはじめます
・寝返りが活発になり、少しの間お座りができる子も出てきます
心の発達
・興味のあるものを自らつかみにいくようになります
・モノを隠すと、探したり、出てくることが予想できるようになります
・手にしたものは全て口に入れて確認しようとします
生後7ヶ月
体の発達
・睡眠のリズムが整ってきます
・手の動きがより活発になる
・しっかりとお座りができるようになります
心の発達
・欲しいものを見つけると声を出して訴えるようになります
・ママがわかるようになり、いないと泣くようになるため、人見知りが始まることもあります
生後8ヶ月
体の発達
・すりばいなどで自ら移動できるようになります
・小さなものも掴めるようになってきます
心の発達
・好奇心がより強くなり探索行動が盛んになります
・感情表現がいっそう豊かになります
・相手の様子や表情から気持ちを読み取ることができるようになる
生後9ヶ月
体の発達
・手掴み食べが多くな理、離乳食の2回食が定着してきます
・ハイハイや後追いが始まります
・手指が発達してきて、握っている積み木同士をぶつけるなど細かな動きができるようになります
心の発達
・欲しいものを指し示して意思表示するようになります
生後10ヶ月
体の発達
・つかまり立ちや伝い歩きができるようになってきます
・成長が著しく昨日届かなかったものに手が届くこともある
・「喃語」(ブーブー、まんま)が徐々に出はじめます
心の発達
・簡易な言葉を理解するようになります
生後11ヶ月
体の発達
・ハイハイのスピードが速くなり、つかまり立ちや伝い歩きが活発になります
・大人の言うことがだいぶ理解できるようになります
心の発達
・動作と言葉とをつなげることができるようになります
・模倣(まね)が始まることがあります
生後12ヶ月
体の発達
・通常の幼児食に変わりはじめます
・歩きはじめる子が出てきたり、手先もより器用になってきます
・最初の一語が出はじめる
心の発達
・記憶力が育ちます
・模倣活動が頻繁になります
子どもの発達は個人差がとっても大きいものです。必ずしもこの通りに発達するとは限りませんので、あまり気にしすぎないでくださいね。あくまでも参考として、「次はこんなことができるようになるんだ。」「こんな準備をしておこうかな。」といった感じに捉えておいてください!
0歳児との関わり方のポイント
次に各月齢の発達を踏まえて、どのように子どもに接していいけばいいのかを見ていきましょう。
0〜1ヶ月
とにかくスキンシップを大切に!
眠っている以外はずっと泣いている•••といったお子様もいるのではないでしょうか。これは泣くことが子どもにとって不快感を大人に伝える唯一の手段だからです。
しっかり目線を合わせて優しく声をかけてあげるとスッと泣き止むことも多いです。たくさんスキンシップを取りながら不快な要素を取り除いてあげられるようにしましょう。
不快な要素には何がある?
・お腹が空いているのかな?
「さっき飲んだばかりなのに?」と思うママも多いはずです。でも赤ちゃんも産まれて間もない頃はまだ上手に飲めません。ママの母乳の出方もまだ安定していないのかもしれません。お腹いっぱいにはなっていないけれど、疲れて眠ってしまっていただけなのかも!?おっぱいを欲しがるようでしたら飲ませてください。
私自身もまだ次の授乳時間じゃないし•••と母乳をあげることを躊躇していたことがありました、そんな時助産師さんからは、「赤ちゃんが欲しがる時には欲しがるだけ飲ませて大丈夫ですよ」と声をかけられたことがあります。
ただミルクの場合は消化に時間がかかりあまり多く飲ませ過ぎてしまうと胃に負担がかかることもあると言われています。ミルク量の調整については助産師さんにご相談くださいね。
・おむつが濡れて気持ち悪い?
紙おむつは吸水性が良くなり、数回おしっこをしても漏れてくることはありません。それでもパンパンに膨れ上がったおむつは不快ですよね。おむつかぶれをおこさないためにもこまめに確認して早めに取り替えてあげてください。
・暑い、寒い?
お部屋の温度快適ですか?
赤ちゃんが快適な室温は夏は26~28度、冬は20~22度と言われています。エアコンの風が直接当たっていないか、日差しが暑くないか、背中に汗をかいていないかを確認してみてください。
・眠いのかな?
眠いけれど上手く眠れない。そんな赤ちゃんも多いと思います。
赤ちゃんは高くてやさしい声に安心感を持ちます。優しく声をかけてあげながら抱っこしてあげると安心して眠ってしまうかもしれません。
この時なかなか落ち着いてくれないからと決して強く揺さぶってはいけません!「乳幼児揺さぶられ症候群」を起こし、最悪死に至ったり、脳に重い障害が残ってしまう危険があります。
1ヶ月〜2ヶ月
コミュニケーションを取ろう!
1ヶ月が過ぎたあたりから徐々にものを追視するようになってきますが、まだまだ目の前の2~30センチ程の距離が見える視力しかありません。授乳をしているパパ、ママの顔が見える距離です。ですのでぐっと顔を近づけて、コミュニケーションをとってあげてください。
そして、少しづつお散歩に出かけよう!お部屋の中とはまた違った刺激がお外にはたくさんあります。音や光やにおいなど、「明るいね。」「お花の香りがするね。」などとたくさん伝えてあげましょう。ただしまだ首がすわっていないので、しっかりと首を支えてあげながら、短い時間から慣らしていくようにしてください。
3ヶ月〜4ヶ月
生活リズムをつけてあげよう!
朝起きたら、カーテンを開けたらて太陽の光を感じさせ、夜寝る際にはお部屋を暗くして眠るなど、そうすることにより徐々に昼と夜の区別がつくようになってきます。
朝起きる時間や授乳、沐浴、お昼寝のタイミングなど、毎日同じルーティンにしていくことで生活リズムが身についてきます。
赤ちゃんの感覚を刺激する遊びを!
音が鳴ったり、素材が異なるおもちゃや絵本が大好きな時期です。
見て、聞いて、触ったりした刺激が全てその子の感覚として養われていく時期なのです。五感をたくさん刺激してあげられる遊びを用意してあげられるといいですね。
5ヶ月〜6ヶ月
そろそろ離乳食の準備を!
大人が食事をしている姿をじっと見つめ、パクパクと口を動かすようになったり、手を伸ばすようになったら離乳食を開始するサインかもしれません。
「これはおかゆだよ。」「おいしいね。」などと声をかけながら少量ずつ始めてみてください。思ったより食べてくれなくても気にしない!せっかく作ったのに、全てひっくり返されたり、口に入れてくれなかったり、なかなか量が増えなかったりと心折れることも多いと思います。。思うように進まない時には「また明日にしようねー。」と切り上げちゃってください。
毎日少しづつ試し続けたら、いつの間にかパクパクと食べ出す時がきます。
つかむ、繰り返す遊びを取り入れよう!
モノを落とす、ティッシュを引っ張り出すなどの遊びが大好きな時期です。タッパーの上部に細長く穴を開けアイスの蓋(ハーゲンダッツの蓋など)を落とせるようなおもちゃを作ってあげると繰り返し集中して遊んでくれますよ。またテッシュを引っ張り出すのも大好きな時期ですので、ちょっと目を話すと全てのティッシュが引っ張り出されていたなんてことも。。
これもハンカチサイズの布を複数枚用意しティッシュのように互い違いに折り箱に入れておくと嬉しそうに遊んでくれます。是非試してみてくださいね。
興味があるものは何でも口に入れてしまう時期でもありますので、誤飲にはくれぐれも要注意です。
7ヶ月〜8ヶ月
人見知りが始まる子も!
人見知りは大人との愛着関係がしっかりと形成された証拠です。自分が安心できる存在である大人(パパやママ)とそうでない大人との区別ができるようになり、恐怖を感じたり、警戒してしまったりするのです。人見知りは自然とおさまっていきます。
パパやママのお友達に会うと泣いて困ってしまうという時には、しばらく抱っこして安心させてあげたり、パパやママが相手の大人の方と仲良くしている姿を見ると「あっ安心して大丈夫な人なんだ。」と落ち着くことがあります。
行動範囲がどんどん広がる時期!
ハイハイやつかまり立ちを始める子も増え、行動範囲がどんどん広がっていきます。床には危ないものが転がっていないよう気をつけてください。
また危ないから、汚れるからとハイハイをさせることをためらう親御さんの姿を見かけることがあります。この時期のハイハイは体の発達にとってとっても大切な運動です。将来歩き出し、転んでしまった時に手をつくことができない子どもは、ハイハイをした経験が少ないという研究結果もあるくらいです。ですので、なるべくたくさんハイハイをさせてあげてくださいね。
9ヶ月〜10ヶ月
2回食から3回食へ!
様子を見ながら、離乳食を2回食から3回食へと進めていく時期です。ミルクや母乳だけでは1日に必要なエネルギーが足りなくなってきます。3回食へ進めるためには生活リズムが整っていることも重要となります。2回食の時にできた生活リズムをなるべく崩さずに3回食のリズムを整えることが必要となります。お昼寝の時間などを調整し、夕食が遅くならないようにしてください。
たくさんお話をしよう!
周囲のものへの興味が広がり、いろいろなものに手を伸ばします。
物の名前や色、形、香りなどをたくさん伝えてあげてください。子どもたちはスポンジのようにどんどん吸収していくはずです。
まだまだはっきりと発語はできなくても、意思表示がしっかりとしてきます。子どもの気持ちを汲み取りながら、「〇〇したいの?」「〇〇欲しいの?」と気持ちを言葉に変換してあげることで、将来の発語につながっていきます。
11ヶ月〜12ヶ月
歩きたい!を叶えてあげよう!
つかまり立ちや伝い歩きが盛んとなり、歩きたい!という気持ちが強くなっていきます。つかまって立ち上がれるものを用意してあげるのもいいかもしれません。逆に、これにつかまってしまうと安定しないというものは取り除きましょう。そして尻もちついて倒れてしまっても危なくない環境を整えてあげてください。「危ないからやめて」と止めてしまうのではなくなるべくそばについて、歩きたいを叶えてあげてください。
ダメなものはダメとはっきり伝えよう!
まずは家庭の中でルールをはっきりと決めておくことが重要です。
まだはっきりと理解はできなくても、大人の言っていることがだんだんわかってきます。やってはいけないことについては「〇〇は危ないからやめておこうね。」などと理由も一緒に根気よく伝え続けることが大切です。その時々でダメなことが変わらないように注意が必要です。子どもは次第に大人の矛盾に気づいていきますよ。
各月齢の発達の様子や、関わり方のポイント等をお伝えさせていただきました。しかし親御さんの中にはこれらを見て、うちの子もう何ヶ月なのにうちの子はまだこれができていない。他の子はできているのに…と悩んでしまう方は多いと思います。
まとめ
子どもの発達には個人差が大きくあります。月齢はあくまでも目安として捉えてください。子どもたちは日々いろいろなことを吸収し蓄えています。
いつかそれらを爆発させ、ぐんと成長します。
それまで暖かく見守ってあげてください。
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